あいつがやってきた
きょうは、ひさしぶりに あいつがやってきた。
このまえあったばかりなのに、ひさしぶりのようなきがする。
ひさしぶりなのに、このまえあったようなきもする。
あいつは、べんじょで ようを たしているおれに こうささやいた。
うそばっかり いってんじゃねえよ。
くちぎたないことばで ののしった。
おれは、てきとうに ぱんつをはきながら、あいつのことばを はんすうした。
うそばっかりいってんじゃねえよ。うそばっかりいってんじゃねえよ。うそばかりいってんじゃ?うそばかいいてんじゃ?うそばかいいてえのか?
うん?
おれは、さいきんのおれに たりないものを おもった。
うそばかか・・・
べんじょのとびらを あけるときの おれは しごくはればれと していただろう。
なんといっても、いま、おれは、いま、おれのやるべきことに きがついたのだから。
せいきょうのちゅうもんを することよりも なによりも たいせつなことでは ないのか。
おれは、やってやることにした。
うそばかを。